さいたま市緑区太田窪の歯科医院「志田歯科医院」

いびきと睡眠時無呼吸症(SAS)

はじめに

最近ではマスコミでも多く取り上げている話題なので、「睡眠時無呼吸症候群」という言葉を耳にしたことのある方も多いと思います。 私もこの疾患を取り組むようになったのは、自らの実体験がきっかけでした。  数年前私はやや肥満地味なのと、先天的に扁桃肥大(アデノイド)気味な体質もあって、家族や、旅行に行った時友人から『いびきが凄かったよ』『一分間息が止まってたよ』と言われたのがきっかけでした。

自覚症状としては、夜熟睡出来ず、数回(多いときは一時間に一回)目を覚まします。 また、口が渇いてしまうのでそのたびに水分を補給するため、トイレの回数も増えました。 結果として熟睡出来ず、日中とてつもなく眠気が襲います。 車の運転時、電車の中、駅のベンチでついうたた寝をして買ったばかりの服を忘れたことも有りました。 『これではまずいかな?』と思い数件の耳鼻科を受診したところ、『スリープスプリントによる治療法があります、但しこれは先生の範疇でしょうか?』とある先生からいわれました。

そこで自ら“スリープスプリント”による睡眠時無呼吸症候群の治療に乗り出しました。 数々の試作と失敗を重ね、やっと効果的な結果の得られるスリープスプリントを作りました。 効果は私の場合すぐに現れました。

飲酒をした時などはスプリントを装着すると寝てから朝まで一回も起きないで目覚める事が出来ました。 ‘いびき’もほとんどかかなくなりました。 それにより、日中の眠気や疲労感も軽減しました。 キーポイントは“上気道の確保”と“鼻呼吸”のようです。

いびきとは

いびきとは睡眠時に発生する粘膜の振動音のことです。 いろいろな原因で空気の通り道(気道)が狭くなったり閉塞したときに起こります。 肥満や扁桃肥大、先天的に下顎が小さいなど、原因は様々です。

いびきというと、他人に迷惑をかけるという点ばかりがクローズアップされていますが、実は自分の体が発している危険信号なのです。 いびきをかいて、呼吸が抑制されて熟睡できないでいると、日中の眠気が現れやすくなり、集中力や記憶力、活力が低下したりイライラしやすくなったりすることがあります。 さらに、『呼吸が止まる』状態が起これば、酸素不足のために、呼吸器系や循環器系に影響を与えるといわれています。(睡眠時無呼吸症候群)

いびきの原因について

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正常な状態では、上気道は空気が通れるように開いている

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眠ると軟口蓋や舌根が沈下し、上気道が狭くなったりふさがれたりするので、いびきや無呼吸が起こる(下)

主な原因として、咽頭部の狭窄(扁桃肥大、アデノイド等)、鼻疾患、肥満、アルコール飲用、薬物の服用(睡眠薬、精神安定剤、筋弛緩薬、等)が考えられます。

いびきの防止対策

  • 眠るときの姿勢
  • 横向きに寝たり、枕を低くして気道が狭くならないようにします。

  • ダイエット
  • 体重が増えると、顎や首の周囲も太くなります。 当然のどの容積も狭くなるため、いびきをかきやすくなります。 ダイエットすることでのどの容積が大きくなり、いびきが減ると思われます。

  • 禁酒(特に寝る前)
  • お酒は筋肉の緊張を低下させ、さらに鼻粘膜を充血させて鼻づまりを引き起こします。 その結果、いびきが悪化しますので、お酒を控えることでいびきが軽くなる可能性があります。

    睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは?

    睡眠1時間あたり、10秒以上の無呼吸状態が5回以上起こるか、一晩(7時間)の睡眠中に無呼吸状態が30回以上起こる場合が睡眠時無呼吸症候群(SAS、Sleep Apnea Syndrome)と定義されています。

    睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠時に体内の酸素不足が起こるため、「息苦しい」状態になって睡眠不足に陥ります。 その結果、昼間に眠気が起こりやすく居眠りがちになりますし、集中力、活力の低下やイライラの原因にもなったりします。 酸素不足がひどくなれば、高血圧や不整脈、心不全なども起こってきます。

    正常人に比べて睡眠時無呼吸症候群の患者に、有意に交通事故が多いことも報告されています。

    SASの症状について

    • いびき
      大きな「いびき」をかく場合がほとんどです。 以前に比べて体重が増加した方は「いびき」がひどくなりやすい様です。
    • 不眠
      無呼吸状態が繰り返される状態では、熟睡しているようにみえても実際には眠りが浅かったり、寝付きにくかったり、夜中に目を覚ましたりすることがしばしばあり、寝不足に陥っていくのです。
    • 日中の眠気
      不眠のため、日中に眠気がおそってきます。 注意力が散漫になり判断力や記憶力も低下します。 居眠り運転による交通事故などにつながります。
    • 早朝の頭痛
      酸素不足から高炭酸ガス血症になり、起床時の頭痛の原因となります。
    • 性格の変化早朝の頭痛
      抑うつ、精神不安定などが見られることがあります。 うつ病と診断された方の中に睡眠時無呼吸が原因の場合があるようです。酸素不足から高炭酸ガス血症になり、起床時の頭痛の原因となります。
    • 夜間の多動
      要は寝相が悪いということです。無呼吸による酸素不足のため、苦しくてもがいている状態とも言えるでしょう。

    SASの診断について

    1. 問診(スクリーニング)
      いびきの程度、日中の眠気の程度、生活習慣などについて問診を行います。 日中の眠気の評価にはEpworthの眠気テストなどが用いられます。 ご心配な方は一度調べてみてください。(Epworthの眠気テスト)
    2. 耳鼻咽喉科的検査
      鼻咽腔ファイバースコープなどを用いて、鼻疾患の有無、扁桃肥大、アデノイド、鼻咽腔の狭窄の有無をチェックします。
    3. 簡易検査
      簡易検査方法は、パルスオキシメータ、気管音検査、アプノモニタなどがあります。 目的に応じて選択します。
    4. パルスオキシメータ
      非常に簡便な方法で、指先につける酸素のセンサーで、無呼吸・低呼吸にともなう血液の酸素飽和度の変化を検出します。とくに肥満を伴っている場合、無呼吸・低呼吸により特徴的な酸素飽和度低下が繰り返されるので、これだけでもかなり正確に無呼吸・低呼吸の有無や回数を知ることが出来ます。ただし肥満が無い患者さんではその検出感度が劣ります。
    5. ポリソムノグラフィ(PSG)
      睡眠中の呼吸情報を収録する器械です。 口鼻呼吸の状態と胸部の動きをセンサーで感知し、さらに気管音(いびきの音)や血中の酸素飽和度などを測定します。 検査機器は3日間貸し出して、自宅で検査を行います。 3日後に器械を回収してデータの解析にまわします。 結果は約1週間後となります。

    いびき・睡眠時無呼吸症候群の治療法について

    • 生活習慣の改善
      いびきや比較的軽症の睡眠時無呼吸症候群の場合は、日常の生活を少し変えることで改善できる場合があります。 特にダイエットによる肥満の改善など。
    • 経鼻的持続陽圧呼吸法(nCPAP)
      睡眠時無呼吸症候群の治療の第一選択として使用される装置です。 マスクを鼻に固定し、コンプレッサーを用いて加圧した空気を鼻から送り込みます。 気道内が陽圧になるため、舌や軟口蓋の落ち込みによる狭窄が改善され、熟睡が可能になります。

    利点としては、熟睡できるだけでなく、体内の酸素不足を改善させるため、高血圧や不整脈などの症状も押さえることが可能な点です。

    欠点としては、睡眠中に鼻にマスクをつけるため、神経質な方は不快感が強い可能性があります。 また、睡眠時無呼吸症候群の治療としては保険の適応がありますが、単なるいびきには適応がありません。

    次からが本題です

    睡眠時無呼吸症(SAS)について

    睡眠中に筋弛緩がおこり上気道に空気の東リ道が狭くなり呼吸が止まったり、止まりかけてしまう状態をいいます。すなわち上気道閉塞が主な原因です。

    1. 代表的な原因
      • 喉の内側についた脂肪
      • 扁桃が肥大している(アデノイド)
      • 日本人特有の顔の骨格(下顎が小さい)
    2. SASの起動状態イメージ

    なぜ、SASの治療に歯科的な治療が有効か

    口腔内マウスピースを装着して、下あごを前に出すことで、睡眠時の気道の閉鎖を防止する方法です。口腔内装置は、他の治療に比べ心身の負担が少なく、携帯も可能ねので出張中や旅行中なども場所や環境を気にすることなく普段通りご使用できます。

    しかし口腔内装置が使えないケースとして歯を固定するためしっかりとした歯が有る事が必要です。同様に歯周炎がひどい場合や顎関節症の場合も使用できないケースが有ります。

    口腔内装置(Oral Appliance)の種類と違いについて

    • 固定タイプ(上下一体型)
      【長所】
      保険適応されているためOA制作費が安価です(3割負担で1万円くらい)
      【短所】
      下顎の位置を前後・左右など細かく微調整ができません。
      顎が固定して動かすことが出来ない為、.使用着に不快感やあご関節を痛める場合が有ります。
      唾液が多量に出てうまく飲み込めない為、唾液が口から溢れてしまう事が有ります。

    上下額固定タイプOA

    oa-1

    (OA作成に当たり耳鼻科にてパルスオキシメーター等簡易検査、終夜睡眠ポリグラフ検査:PSG検査の確定診断結果が必要となります)

    • 分離型タイプ(ソムノデント)
      【長所】
      下顎を前方や側方に動かせるため長時間使用しても顎関節に負担が少ない。
      装置を装着した状態で“せき”や“くしゃみ”ができ、水も飲めます。
      装置の内部にソフトな材料を使用しているためフィット感が良く脱着も簡単です。
      耐久性に優れており、装置の保証も30ヶ月もついています。
      上顎無歯額でも使用できます。
      【短所】
      保険適応外

    FLEX(有歯額用)

    flex

    CLASSIC(無歯額用)

    classic

    ソムノデントの費用:194,400円(税込)
    ソムノデントは講習会にてサティフィケートを取得した歯科医師のみ作成できます。

    sas-2

    詳しい内容は下記のホームページをご参考ください。
    http://jpn.somnomed.com/